親愛なる皆さん、この場に参集された全ての皆さんに、熱き連帯と応援のメッセージを差し上げたく思います。
悪政の限りを尽くした安倍政権を引き継いだ菅政権は、間違いなく「もう一つの安倍政権」です。菅政権は、安倍政権の悪政を覆(おお)い隠すために、安倍前首相と、その周辺によって急ぎ作り上げられた安倍の傀儡(かいらい)政権です。その菅政権を許すことは、安倍前政権の悪政を許すことに他なりません。
第一に、イージスアショア配備の代わりに、今度は戦争発動を呼び込む「敵基地攻撃論」を振りかざし、あくまで日米同盟強化と自衛隊の国軍化のなかで、対中国・対ロシア・対北朝鮮に向き合おうとしています。
これは安倍前首相が、その実現を菅首相に託した最大のテーマです。このような軍事第一主義では、アジア地域における平和は実現できません。直ちに、この危険な火遊び的軍拡論を止めるべきです。あくまで平和憲法を活かして、軍事によらない平和創りに専念すべきです。
第二に菅政権の本質は、学術会議候補者6名を任命しなかったことに示された学問の自由への侵害を行ったことに示されます。このうちの二人は私自身の友人・知人です。安保法制反対・共謀罪反対を学者の良心に従って訴えた研究者です。これは一種の弾圧です。
今回の問題は、学界の問題だけではありません。戦争に反対し、平和を実現し、人権を守ろうとする全ての人々への脅(おど)かしです。この国と社会が、一部の権力者によって独占されてようしています。独裁国家にもつながる今回の行為は、間違いなく私達への挑戦です。
こうした菅政権の横暴を許さない為にも、来(きた)るべき衆議院選挙では、野党と市民の共闘により、絶対に勝利を勝ち取らねばなりません。決して潰されない団結力を示すことが、勝利への方程式です。私達の怒りを、私達の政治を実現するためのエネルギー変えていこうではありませんか。皆さんの奮闘を期待しています。
2020年10月10日 「市民連合@やまぐち」会員 明治大学特任教授 纐纈厚
街頭演説を応援する市民(山口市内)/2020.10.11