7月10日投開票の参議院選挙は、与党が議席を増やし、改憲勢力(自民、公明、維新、国民民主)が非改選と合わせて7割を超える議席を占める結果となりました。2016年、2019年の選挙では、すべての1人区で候補者一本化をした立憲野党は、このたびは11選挙区でしか一本化できず、勝利は3選挙区にとどまりました。
山口県でも、選挙区での一本化ができず、投票率が50%を下回る中、自民現職が圧勝しました。
このたびの選挙で、私たちは、改憲阻止と軍事力によらない平和の実現、新自由主義に代わるいのちとくらし優先の政治、ひとりひとりが個人として尊重される社会の実現を求めてたたかいました。にもかかわらず、このような結果になったことは、大変残念です。軍事大国化と改憲の危険性が高まったことは否定できません。
参院選の結果は、選挙で勝つには野党共闘が必要だということを痛切に示しています。選挙後、県内の立憲野党はそろって共闘の必要性に言及しています。市民の力で、再び、野党共闘をつくることが必要です。
そのためには、半数以上の投票に行かない人への働きかけ、とりわけ若者への働きかけが重要です。それらの人の心に響く言葉で、確実に政策を届けることが求められています。組織的な基盤が固いとは言えない維新や新たな右派政党が相当な得票を得ていることに留意すると、政策の伝え方に新たな工夫が必要と思われます。
投票日直前に銃撃され亡くなった安倍元首相の「地元」の市民連合として、その「功績」を称え礼賛する動きに対して、立憲主義と国民生活を破壊し嘘で疑惑を隠し続けた「アベ政治」の害悪と責任を、事実に基づいて知らせる必要があります。それが、元首相の「遺志」と称して改憲を強引に進める動きにストップをかける力にもなります。
まともな政治を求める活動は、選挙のときに限りません。市民連合@やまぐちは、今後、選挙のない時期の活動を重視し、日常的に、市民同士及び市民と野党との対話と共同行動を活発にします。そうして、県内での地力を高めて、次の国政選挙での市民と野党の共闘を、政策面でも、選挙態勢の面でも、質を高めて実現し、政治を変える決意です。ともに、がんばりましょう。
2022年7月20日
市民連合@やまぐち共同代表一同
市民連合@やまぐちは、役員一同の名でアピールを発表しました。なお、参院選のとりくみの総括と今後の市民連合の活動に関しては、追って、意見交換会を開催する予定(日時・場所は未定)です。
第26回参議院議員選挙 山口選挙区開票結果
秋山けんじ(立憲民主党)61,853
吉田たつひこ(日本共産党)32,390
江島きよし(自由民主党)327,153【当選】
大内一也(国民民主党)53,990
大石健一(参政党)20,441
ささきただお(新党新風)15,410
二矢川たまき(NHK党)8,298
投票率=全国:52.05%/山口県:47.59%